トップリーダーの深慮

 政治に空白を作ってはならない。どこかで聞いたセリフだ。いや、しょっちゅう聞かされているような気がする。これほどご都合主義なワードは無い。
 有権者にノーを突きつけられたのだ。アメリカとの関税交渉が総理継続の要因に挙げたのはまだいいが、「明日にもくるかもしれない大地震」を掲げたのには驚いた。どうやら大災害が来るまで総理を辞めないつもりらしい。
 しかし石破さんが今いきなり辞任するのは、特に選挙基盤が弱い自民党若手にはよろしくないという。総裁が変わったら新鮮味が消えないうちになる早で解散したいが、それでも今すぐに総選挙をされたら自民党の勝ち目は薄いからだ。ここはこのまま石破さんに突っ走ってもらって、時を経てから総選挙の頭を変えたいだろう。まあ、自民党側の論理だ。
 でも今、自民党の総裁をやりたい人はいるのだろうか。総理が約束されているわけでもなく、単なる野党トップになる確率が高いのに。それがいるらしいのだ。自民党の七不思議だ。いついかなる時も、やりたくてたまらない人が必ずいる。
 辞めなければならないのは実は石破さん自身も分かっていて、次の解散総選挙に向けて自分が犠牲になろうと蛮勇を奮っていると想像してしまう。それなら一挙に尊敬の対象に格上げだ。
 それとも国政選挙大惨敗三連発という歴史的事件が待っているのだろうか。

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