報道特集を見た。全くのウソとは言わないが、よくもまあ、こんなに偏った切り口で報道するものだなあと感心してしまった。
報道の内容はこうだ。法定得票数を取った候補者は、例え落選しても、ポスター代金の一定額が出る。この一定金額がとても高くて、これをビジネスにしている勢力がいるという。NHK党の立花氏らだ。彼らは堂々と言ってのける。「選挙ビジネスは儲かります」そりゃ違うだろう。
今は安価で安手の印刷がネットにもたくさん出ている。素人でもマックを使えば簡単にデザインできてしまう。しかし総務省が設定しているのは、きちんとデザイン会社に仕事を出して、超耐候性用紙、超耐候性インクを使ったハイパーユポでの印刷だ。裏面がシールになったタック紙にする。そして掲示板の二倍までの部数を認めている。そうでなければ今の人手不足、人員不足の選挙事務所は対応していけない。まして町場の印刷所ではなく広告代理店やPR会社が制作すれば、余るどころか、たちまち赤字に転落してしまう。
当選などハナから考えず、テキトーにポスターを作って立候補する一部の候補者にとってはおいしいビジネスかもしれない。特に地方の議員選挙は、場合によっては法定得票数を取るのにさほど苦労しない時代に入りつつある。真面目に戦うつもりか、そうでないのかが大きなポイントだ。
報道特集のキャスターは深刻な顔をし、高額ポスターを認めている総務省の怠惰をまるで嘆くような切り口だ。こうしてまた、実態とかけ離れた世論が形成されていくのか。
選挙批判報道に見えるご都合主義

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