一般の人たちにとって、政治家と言葉を交わす機会はなかなか無い。国政や知事ではなくとも、地方議員とだって大多数の人はそのような経験を持たない。特別な地域活動を長年やっている人以外は、主婦とか学生などは政治家との接触は皆無だ。
「政治家は嫌い」「最近の新聞を読んでても、あいつらはろくな事をしない」と思っていても、生で実際に見てみると、それはそれ。例え批判的であったり斜に構えていても、多少なりとも興味は湧いてくる。タレントなんか日頃馬鹿にしていても、行きつけの居酒屋などで知り合いに紹介されたりすると、色々と話してみたいと思う。そこで一言二言普通の会話が成立しただけで、圧倒的なファンになってしまう。それと同じだ。
タレントは対応が上手い人が多いが、政治家は意外なほどそんな時にまずかったりする。毎日常に人に会っていて、日常的でありすぎるからだ。「いや、俺は大丈夫だよ」と言う政治家も、100人と会うと二人か三人には気を抜いてしまい、隣の次の人と話しながら名刺を受け取ったりしてしまう。98人に好感を持たれても、残りの二人に悪口を巻き散らかされてしまえばマイナスの方が大きいのを、政治家は知らなさ過ぎる。そして何よりそれを注意してくれる人が誰もいない。
名刺をもらう時は誰であっても丁寧に。目を見てゆっくり話す。10秒の出会いなんて特に選挙時は当たり前だが、相手にとってはもう二度とない機会。究極の一期一会だ。
選挙以外の時に常にこれを意識できる現職は、ほぼ選挙に負けない。
コメント